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報告書

高温ガス炉に関する技術情報集

高温ガス炉プロジェクト推進室 高温ガス炉設計グループ

JAEA-Technology 2023-019, 39 Pages, 2024/01

JAEA-Technology-2023-019.pdf:1.34MB

日本原子力研究開発機構は、「GX実現に向けた基本方針」(2023年2月10日閣議決定)及び経済産業省の革新炉ワーキンググループで示された、2030年代の運転開始を目標とする高温ガス炉実証炉開発の実現に向けて、日本原子力学会や日本機械学会の下で規格基準の策定に向けた活動を進めている。また、経済産業省資源エネルギー庁の委託事業「超高温を利用した水素大量製造技術実証事業」を受託し、HTTR(高温工学試験研究炉)による水素製造事業を進めている。さらに、英国国立原子力研究所(NNL)やポーランド国立原子力研究センター(NCBJ)と連携して、HTTRの建設及び運転により培った我が国の高温ガス炉技術のさらなる高度化を図ることで、高温ガス炉技術の国際競争力の強化を目指している。国内外での高温ガス炉開発に対する高まりを受けて、高温ガス炉に関する技術情報を正確に伝えるため、高温ガス炉関連技術に対するFAQを整備した。

論文

Thermophysical properties of dense molten Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ determined by aerodynamic levitation

Sun, Y.*; 高谷 友哉*; 牟田 浩明*; 藤枝 俊*; 近藤 俊樹; 菊地 晋; Kargl, F.*; 大石 佑治*

International Journal of Thermophysics, 45(1), p.11_1 - 11_19, 2024/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.07(Thermodynamics)

ガス浮遊法は熱物性を非接触で測定するための有用な手法であるが、これまでの測定は溶融試料の中に気泡がなく、楕円球状であることを仮定して行われてきた。本研究ではアルミナを用いて、ガス浮遊法による物性測定と測定後試料の走査型電子顕微鏡による断面観察を行い、試料に含まれる気泡が測定値に与える影響を評価した。また、浮遊ガスにより試料が変形することによる測定誤差の考察も行った。

論文

Observation of beam emittance reduction due to gas sheet injection for beam profile measurement

山田 逸平; 地村 幹; 神谷 潤一郎; 金正 倫計

Journal of Physics; Conference Series, 2687, p.072018_1 - 072018_6, 2024/01

大強度陽子加速器施設J-PARCではわずかな割合のビーム損失でも高線量の放射化を引き起こす。そのため、非破壊型モニタを用いたビームの常時監視による加速器制御の最適化が必須である。ビームとガスの相互作用を利用してビームプロファイルを測定するガスシートモニタは、従来の固体ワイヤとビームの相互作用を利用したモニタと比較してビームに与える影響が小さい。しかし、極少量ではあるもののガスを導入してビームラインの真空圧力に影響を与えるため、ビームにも影響を与える可能性がある。そこで本研究ではガス導入量に対するビーム電流値及びビーム位相空間分布の変化を実測した。本会議では、ビーム電流値はガス導入量に比例して減少し、ビームエミッタンスは一定または減少したという結果を報告し、今後のJ-PARC加速器の安定化や大強度化に向けたガスシートモニタ高度化に関する議論を行う。

論文

高温ガス炉向けRPV冷却システムの開発

高松 邦吉

革新的冷却技術; メカニズムから素子・材料・システム開発まで, p.179 - 183, 2024/01

高温ガス炉は優れた安全性を有しており、原子炉冷却材が喪失するような事故時においても、炉心における崩壊熱や残留熱を原子炉圧力容器(RPV)外表面から放熱でき、燃料温度は制限値を超えることなく静定する。一方、RPVから放出された熱を最終ヒートシンクまで輸送する冷却システムに関しては、ポンプ等による水の強制循環を用いた能動的システムや、大気の自然循環を用いた受動的システムが提案されている。しがしながら、冷却性能が動的機器の動作や気象条件の影響を受けるという課題があった。本稿では、これらの課題解決を目的に提案されている放射冷却を用いた新たな冷却システム概念の概要や、当該概念の成立性確認を目的とした解析と実験の結果を紹介する。

論文

Fuel cycle scenarios and back-end technologies of HTGR in Japan

深谷 裕司; 後藤 実; 柴田 大受

IAEA-TECDOC-2040, p.133 - 136, 2023/12

日本では、エネルギー資源の確保を目的として、高速増殖炉によるマルチリサイクル核燃料サイクルの確立に向けたバックエンド技術の開発を進めてきた。高速増殖炉開発は基礎研究にとどまっているが、軽水炉燃料サイクルに関しては、ウラン燃料の再処理技術や処分技術をその過程で完成させた。これらの技術は事業者に引き継がれ、実用化されつつある。現在、日本では、高温工学試験研究炉(HTTR)、商用高温ガス炉概念であるガスタービン高温炉設計GTHTR300、及び関連する再処理技術が完成し、国内実証炉計画が進行中である。このような背景から、日本における代表的な核燃料サイクル政策は再処理であるが、日本では、商用高温ガス炉の利用を拡大するために、様々な核燃料サイクルシナリオを検討してきた。そこで、本研究では、そのシナリオと関連技術の開発状況について紹介する。

論文

高温ガス炉と水素製造施設の接続技術開発; HTTR-熱利用試験計画

石井 克典; 守田 圭介; 野口 弘喜; 青木 健; 水田 直紀; 長谷川 武史; 永塚 健太郎; 野本 恭信; 清水 厚志; 飯垣 和彦; et al.

第27回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 4 Pages, 2023/09

JAEA initiated the HTTR heat application test project coupling a hydrogen production facility to the HTTR (high temperature engineering test reactor). The project aims to establish "coupling technologies" between HTGR and hydrogen production achieving large-scale, stable and economically competitive carbon-free hydrogen production using the HTGR heat. Important considerations towards establishment of coupling technologies are development of system technologies for HTGR hydrogen production systems and components required for coupling between two facilities. This paper explains a system concept of the HTTR heat application system which can maintain safe and stable operation of the HTTR against temperature transients induced by abnormal events in a hydrogen production plant with the results of operational scheme as well as heat and mass balance of the system. Development plans for hot gas duct, high temperature isolation valves and helium gas circulators are also presented.

論文

熱化学水素製造法ISプロセスの研究開発の進展

久保 真治

日本エネルギー学会機関誌えねるみくす, 102(4), p.428 - 438, 2023/07

高温ガス炉は、安全性に優れる次世代の革新炉である。高温ガス炉より熱・蒸気・電気などを発生させ、これらを水素製造プロセスに与えることによって、水やメタンなどの原料から水素に製造することができる。本稿では、高温ガス炉の構造の概要、高温ガス炉の研究炉を用いた水素製造の実証計画、また、高温ガス炉を用いた水素製造法候補である熱化学水素製造法ISプロセスに関し、熱化学法の原理、日本原子力機構におけるISプロセスの研究開発の経緯と現状について紹介する。

報告書

商用高温ガス炉使用済燃料の再処理廃棄物処分に関する研究

深谷 裕司; 丸山 貴大; 後藤 実; 大橋 弘史; 樋口 英明

JAEA-Research 2023-002, 19 Pages, 2023/06

JAEA-Research-2023-002.pdf:1.48MB

商用高温ガス炉使用済燃料の再処理に由来する廃棄物の処分に関する研究を行った。軽水炉の再処理と高温ガス炉の再処理では燃料の構造の違いによる大きな違いがあるため、軽水炉に対して制定された再処理の廃棄物処理に関する法律の高温ガス炉廃棄物への適用性を確認すべきである。そこで、技術の違いを比較するとともに、全炉心燃焼計算を用いて、黒鉛廃棄物の放射化量及び表面汚染による放射能濃度を評価することにより、再処理廃棄物について比較を行った。その結果、SiC残渣廃棄物は、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(2000年法律第117号)の第二種特定放射性廃棄物として軽水炉のハル・エンドピースと同様に地層処分されるべきことが分かった。黒鉛廃棄物については、軽水炉のチャンネルボックスと同様に、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(1957年法律第166号)の第二種廃棄物としてピット処分による浅地中処分されるべきことが分かった。

論文

高温ガス炉を熱源とする水素製造技術開発の現状と展望

久保 真治

水素エネルギーシステム, 48(2), p.126 - 132, 2023/06

高温ガス炉は、安全性に優れる次世代の革新炉である。高温ガス炉より熱・蒸気・電気などを発生させ、これらを水素製造プロセスに与えることによって、水やメタンなどの原料から水素に製造することができる。高温ガス炉を用いた水素製造法として、メタンの水蒸気改質法や高温水蒸気電解法や水の熱分解法が挙げられる。本報では、水素製造のエネルギー源となる高温ガス炉および水素製造技術の概要、原子力機構における高温ガス炉および水素製造法の研究開発の現状と展望について解説する。

論文

Development of safety design philosophy of HTTR-Heat Application Test Facility

青木 健; 清水 厚志; 野口 弘喜; 倉林 薫; 安田 貴則; 野本 恭信; 飯垣 和彦; 佐藤 博之; 坂場 成昭

Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 9 Pages, 2023/05

本研究では、高温ガス炉と水素製造施設を接続したHTTR(高温工学試験研究炉)-熱利用試験施設に対する安全設計方針を開発した。検討の結果、高圧ガスや可燃性ガスにより想定される災害に対して公衆安全を確保するため、水素製造施設に対しては現行の化学プラントで適用されている法規を適用する安全設計方針を提示した。また、水素製造施設の異常に伴う漏えい可燃性物質の火災爆発や水素製造施設除熱量の変動に対する原子炉施設の通常運転機能の確保等の対策を含め、水素製造施設を接続した原子炉施設特有の安全要件に適合した安全設計方針を提示した。HTTR-熱利用試験施設に対して開発された安全設計方針は、HTTR-熱利用試験施設の基本設計や詳細設計に活用される見込みである。

論文

Improvement of cooling performance of reactor pressure vessel using passive cooling

坂野 雅樹*; 舩谷 俊平*; 高松 邦吉

Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 7 Pages, 2023/05

本研究では、放射冷却を採用した原子炉圧力容器(RPV)の受動的冷却設備の安全性に関する基礎的研究を行う。本研究の目的は、自然災害が発生した場合でも、放射冷却を採用したRPVの受動的冷却設備は、安全で信頼できることを実証することである。そこで、いくつかのステンレス製の容器を使って、実機の受動的冷却設備の約1/20スケールである実験装置を製作した。実験装置内の発熱体の表面はRPVの表面を模擬しており、その発熱体は実験装置内で自然対流と輻射を発生させる。そこで実機と実験装置のグラスホフ数を比較したところ、いずれも乱流であることを確認し、スケールモデルである実験装置から価値の高い実験結果を得られることに成功した。また実験の結果から、定格運転時にRPV表面から放散される熱を確実に除去できることを実証できた。

報告書

第34回「タンデム加速器及びその周辺技術の研究会」報告集

株本 裕史; 中川 創平; 松田 誠

JAEA-Conf 2022-002, 146 Pages, 2023/03

JAEA-Conf-2022-002.pdf:9.89MB

第34回「タンデム加速器及びその周辺技術の研究会」は、令和4(2022)年7月21日(木)$$sim$$22日(金)の2日間に亘り日本原子力研究開発機構原子力科学研究所により開催された。新型コロナウイルスの感染拡大防止の対応からオンライン形式とした。本研究会は、タンデム加速器を中心とした静電加速器施設を運営あるいは利用する研究者・技術者の現場レベルからの話題提供を通じて、参加者相互の情報交換を図り、関連研究の発展や施設管理に資することを目的として行われている。本研究会へは26の大学、研究機関および産業界から約100名の関係者が参加した。発表件数は25件で、各施設の現状報告や加速器の技術開発、応用研究等について報告が行われた。また、今回はオンライン開催のためにポスター発表は行わず、口頭発表のみとした。本報告集は、これらの発表内容をまとめたものである。

論文

ベンチュリ管における気泡微細化現象を用いた微粒子捕集技術の開発

上澤 伸一郎; 柴田 光彦; 吉田 啓之

混相流, 37(1), p.55 - 64, 2023/03

東京電力株式会社福島第一原子力発電所の廃炉工程において、放射性飛散微粒子の発生が指摘されており、その閉じ込め管理が課題となっている。エアロゾル粒子の捕集にはHigh Efficiency Particulate Air (HEPA)フィルタが用いられるが、HEPAフィルタの負荷を軽減するためにスクラバなどの前処理設備の適用が考えられる。スクラバでは、気液界面を介して気体から液体へ移動することによりエアロゾル粒子を除去する。捕集効率は気液界面積に依存するため、高い効率を得るためには気泡の微細化が必要となる。そこで本研究では、ベンチュリ管における気泡微細化現象に着目した新しい粒子捕集技術を開発し、その有用性を確認するため捕集性能評価試験を行った。その結果、ベンチュリ管を用いることにより、捕集性能が直管と比較して1,000倍以上向上し、その捕集効率がHEPAフィルタと同程度であることを確認した。また、関東ローム、SUS、オイルなどの様々な粒子に対して十分な捕集性能があることも確認できた。一方で、液体流量の増加とともに捕集効率は増加したものの、気相流量の増加とともに減少するなど、捕集効率が液相流量や気相流量に依存することが明らかとなった。この原因としては、流量により気泡微細化が活発もしくは抑制されるためと考えられる。本試験においても、気泡微細化現象のパラメータであるキャビテーション数と捕集効率に関係があることが確認されており、気泡微細化現象が捕集性能に大きく寄与していることが明らかとなった。

論文

Feasibility study on reprocessing of HTGR spent fuel by existing PUREX plant and technology

深谷 裕司; 後藤 実; 大橋 弘史

Annals of Nuclear Energy, 181, p.109534_1 - 109534_10, 2023/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

既存のPUREXプラントと技術による高温ガス炉使用済燃料の再処理の実現可能性を検討した。高温ガス炉の使用済燃料溶解液は、軽水炉に比べて燃焼度が3倍高いことにより、約3倍のウラン235と1.5倍のプルトニウムを含む。そこで、六ヶ所再処理プラント(RRP)の限界を満たすために、使用済燃料の重金属を劣化ウランで3.1倍に希釈する。本研究では、希釈によるウランとプルトニウムの回収率を、再処理プロセス計算コードを用いたシミュレーションによって確認した。さらに、経済的観点から希釈しない場合の成立性についても検討した。その結果、希釈しなくても実現可能であることが確認され、物質収支や臨界性の観点から施設を最適化する必要があるものの、希釈する場合に比べて再処理量が1/3に削減されることが期待される。

論文

Composite with a glassy nonporous coordination polymer enhances gas adsorption selectivity

Zheng, X.*; 加藤 優*; 上村 洋平*; 松村 大樹; 八木 一三*; 高橋 仁徳*; 野呂 真一郎*; 中村 貴義*

Inorganic Chemistry, 62(3), p.1257 - 1263, 2023/01

 被引用回数:1 パーセンタイル:58.61(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

A glass-crystal composite (g-NCP/PCP), comprising a glassy nonporous coordination polymer (g-NCP) and a crystalline porous coordination polymer (PCP)/metal-organic framework, was synthesized by using a melt-quenched method. Compared to that of the PCP itself, g-NCP/PCP has an enhanced gas adsorption selectivity. The results should stimulate further studies of the chemistry of g-NCP/PCP glass-crystal composites.

論文

Study on evaluation method of kernel migration of TRISO fuel for High Temperature Gas-cooled Reactor

深谷 裕司; 沖田 将一朗; 佐々木 孔英; 植田 祥平; 後藤 実; 大橋 弘史; Yan, X.

Nuclear Engineering and Design, 399, p.112033_1 - 112033_9, 2022/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

高温ガス炉のTRISO燃料の核移動を解析し潜在的な支配的な影響を調査した。核移動は主要な燃料破損モードであり、高温工学試験研究炉HTTRでは燃料の寿命を決定するために支配的な要因である。しかし、本研究では、結果と信頼性が評価方法に依存することを示す。この研究で使用される評価方法は、被覆燃料粒子の実際の分布と、結果として生じる非均質な燃料温度計算を考慮している。結果として、最も保守的な評価と比較して、核移動速度が約10%低い評価が得られることが分かった。

論文

輻射を利用した原子力キャビティ冷却システムの伝熱特性に関する研究

坂野 雅樹*; 舩谷 俊平*; 高松 邦吉

山梨講演会2022講演論文集(CD-ROM), 6 Pages, 2022/10

本研究では、放射冷却を採用した原子炉圧力容器(RPV)の受動的冷却設備の安全性に関する基礎的研究を行う。本研究の目的は、自然災害が発生した場合でも、放射冷却を採用したRPVの受動的冷却設備は、安全で信頼できることを実証することである。そこで、いくつかのステンレス製の容器を使って、実機の受動的冷却設備の約1/20スケールである実験装置を製作した。実験装置内の発熱体の表面はRPVの表面を模擬しており、その発熱体は実験装置内で自然対流と輻射を発生させる。実験の結果、実験装置内の自然対流を詳細に可視化することに成功した。

報告書

HTTR-熱利用試験専門委員会資料集

青木 健; 清水 厚志; 飯垣 和彦; 沖田 将一朗; 長谷川 武史; 水田 直紀; 佐藤 博之; 坂場 成昭

JAEA-Review 2022-016, 193 Pages, 2022/08

JAEA-Review-2022-016.pdf:42.06MB

日本原子力研究開発機構では、高温ガス炉による大量かつ安価なカーボンフリー水素製造技術の実用化を目指し、世界最高の原子炉出口冷却材温度950$$^{circ}$$Cを記録した高温工学試験研究炉(HTTR)を用いて水素製造を行うHTTR-熱利用試験を計画している。HTTR-熱利用試験では、原子力規制委員会からの設置許可取得を通じて、高温ガス炉と水素製造施設の接続に関し、高い安全性を実現する安全設計を確立することが求められている。しかしながら、これまでに原子炉に水素製造施設を接続した例は世界にまだなく、我が国唯一の高温ガス炉であるHTTRを含め、既存の原子力施設を対象とした安全設計ではこのようなシステムを想定していない。そこで、高温ガス炉研究開発センターの下に設置した「HTTR-熱利用試験専門委員会」では、原子力規制委員会による新規制基準への適合性審査に合格したHTTR安全設計をベースに、施設の変更や水素製造施設の接続に伴い安全設計上新たに考慮すべき事象に対する対策を考慮し、HTTR-熱利用試験施設の安全設計案の検討を行った。本稿は、HTTR-熱利用試験専門委員会の技術報告資料や委員コメントとその回答、議事録を取りまとめた。

論文

A Statistical approach for modelling the effect of hot press conditions on the mechanical strength properties of HTGR fuel elements

相原 純; 黒田 雅利*; 橘 幸男

Mechanical Engineering Journal (Internet), 9(4), p.21-00424_1 - 21-00424_13, 2022/08

高温ガス炉(HTGR)は炉心溶融が起こらない安全性が高い次世代原子炉である。しかし、HTGRの炉心のほとんどは黒鉛であるため、HTGRの安全性をより高めるためには燃料の耐酸化性を高めることが重要である。HTGRでは核分裂性物質を含む小球をセラミックスの被覆層で被覆した、直径1mm程度の被覆燃料粒子(CFP)が使用されている。CFPと母材の原料を混合したものを焼結したものが燃料要素である。母材は現在黒鉛である。本研究では模擬CFP(アルミナビーズ)と母材の原料(Si粉末,黒鉛粉末,樹脂)を型に詰めて熱間加圧し、SiCと黒鉛の混合母材を持つ耐酸化燃料要素を製造した。事故条件下でも燃料要素の健全性を保つためには、耐酸化性のみならず機械強度も高い燃料要素を開発する必要がある。熱間加圧条件は燃料要素の機械強度に影響する因子の一部と考えられる。機械強度が高い燃料要素のための熱間加圧条件の最適化のためには、熱間加圧条件と機械強度の関係を定量的に評価する必要がある。本研究では、統計学的実験計画法を導入することにより、熱間加圧条件と機械強度の関係を表す応答曲面の構築し、最適な熱間加圧条件を評価した。

報告書

HTTR-熱利用試験施設の安全設計の考え方

青木 健; 清水 厚志; 飯垣 和彦; 沖田 将一朗; 長谷川 武史; 水田 直紀; 佐藤 博之; 坂場 成昭

JAEA-Technology 2022-011, 60 Pages, 2022/07

JAEA-Technology-2022-011.pdf:2.08MB

日本原子力研究開発機構では、高温ガス炉による大量かつ安価なカーボンフリー水素製造技術の実用化を目指し、世界最高の原子炉出口冷却材温度950$$^{circ}$$Cを達成した高温工学試験研究炉(HTTR)を用いて水素製造を行うHTTR-熱利用試験を計画している。HTTR-熱利用試験では、原子力規制委員会からの設置変更許可取得を通じて、高温ガス炉と水素製造施設の接続に関し、高い安全性を実現する安全設計を確立することが求められている。そこで、HTTR安全設計をベースに、施設の変更や水素製造施設の接続に伴い安全設計上新たに考慮すべき事象に対する対策を考慮し、HTTR-熱利用試験施設の安全設計の考え方を検討した。検討に当たっては、原子炉安全の観点からの十分な安全性を確保することを大前提としつつ、水素製造施設に対して、高圧ガス災害に対する安全確保の多くの実績を有する一般産業法規を適用することを基本方針とした。本報では、水素製造施設への高圧ガス保安法適用に係る合理性や条件、HTTR-熱利用試験施設の安全機能の重要度分類や耐震設計上の重要度分類、重要安全施設の選定、原子炉設置変更許可申請に係る安全設計の考え方に関する検討結果を報告する。

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